書評・レビュー
『山月記・李陵』中島敦 『山月記』は高校の教科書にも掲載されている短編小説だ。青空文庫でも無料で読むことができる。漢語調だが書き下し文になっており、文量も少ないのですぐ読める。 中島敦 山月記 人間である時間と虎である時間 あらすじとしては、詩…
『風の帰る場所 ナウシカから千尋までの軌跡』宮崎駿 宮崎駿はアニメーターである。 それは、映画監督であるということよりも先にアニメーションの作り手としての宮崎駿がジブリ映画を作ってきたということを意味している。 この本は、宮崎駿のそれぞれの映…
『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド、上杉周作 訳(日経BP) 質問 いくらかでも電気が使える人は、世界にどれくらいいるでしょう? A 20% B 50% C 80% この本には、こういった世界に…
『ピカソは本当に偉いのか』西岡文彦 ピカソの絵を観て、どう凄いのだろうかという感想を持ったことは誰しもあるだろう。 本書ではその疑問に対して、人心掌握のカリスマでありビジネスの天才だったピカソが、画商、他の画家たち、彼の恋人たちの間でどんな…
『孤独の意味も、女であることの味わいも』三浦瑠麗 私たちは普段、「孤独」というものがおもに男性のものであり専売特許であるように思っている節がある。だがそれは単に女性がわざわざ孤独という言葉を使わないからでしかない。 むしろ男の孤独とは大抵、…
『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』ティナ・シーリグ、訳 高遠裕子 いま、手元に五ドルあります。二時間でできるだけ増やせと言われたら、みなさんはどうしますか? スタンフォード大学で筆者が学生に出した課題である。4日…
『樹木希林120の遺言 死ぬときぐらい好きにさせてよ』樹木希林(宝島社) 記事タイトルは乳がんが見つかった後にその心境を問われて答えた彼女の言葉だ。もしも彼女のような女性が、たとえば自分と同じ年齢で近くにいたとしたら、自分はどう思うだろうか。個…